過去の失敗談:名古屋のノリコ
さて、今回は僕がシンガポールでナンパ師になる前の話をしよう。
僕がシンガポールに無職で漂着したのは2012年5月上旬。
海外転職活動は実質3日で完了したのだが、長期戦を想定していた
ドミトリーにはたくさんの外国人旅行者が宿泊しており、
そのドミトリーで日本人女性を見つけた。
僕は日本にいるとき時は若干はナンパのまねごとのようなものをし
初対面の女性でも勇気をもって話しかけるマインドは持っていた。
オープナーは"Are you Japanese ?"だった。
恋愛工学だの、PUAメソッドだのを勉強しても僕の競争力の源泉
もちろん、見事にオープン。会話が始まる。
対象の名前はノリコ(仮名)。
ノリコは小柄の細見で、髪型はちょい茶髪のストレート、
非モテの僕にはごちそうだった。
休暇を利用して女友達と2人でシンガポールに旅行に来ていた。
僕はノリコとその友人と仲良くなりマーライオンを見に行ったり、
残念なことに当時の僕の攻撃能力は非常に低く、
そしてノリコはバンコクに帰ってしまった。
そしてちょうど1年後の2013年頃、
ちょうど僕も2013年頃から頻繁に日本に帰省するようになった
今思えば、僕はかなり前からシンガポールが嫌いだった。
来て1ヶ月でシンガポールを嫌いになり、
それゆえ、貯金ができれば日本に帰省することを繰り返した。
まるで大阪⇔東京を往復する感覚で、シンガポール⇔
日本に帰省することが僕の生きがいとなった。
僕の帰省の際、FBで過去にフレ登録したことのある日本の女性に
FBのフレの女性を毎日1人ずつ口説いくゲームをしながら帰省をするのだ。
男友達との飲み会はアポが埋まらない日だけに設定して、女とのア
2014年の2月、中国の旧正月シーズンを利用して休暇を取り、
タイミングよくノリコのアポが取れた。彼女は名古屋に住んでいた。
だから大阪→名古屋→
そして名古屋でノリコと決戦の日を迎えた。
ノリコは名古屋で病院の受付事務のような仕事をしており、午後半
僕の宿泊するホテルのロビーで午後1に待ち合わせた。
ホテルでなぜか部屋をシングルからツインにアップグレードしても
そしてホテルには僕と同姓同名の人が同じ日に宿泊している、
今日は、何かが起こりそうな予感がした。
2年ぶりに見るノリコは若干の経年劣化が確認できた。
それでもアポがないよりマシだと思った。
ホテルから出ると僕とノリコは腕を組み昼食を食べに出かけた。
有名店は予約が取れなかったので、
ノリコの実家は愛知県某市だったが、
僕はノリコにひつまぶしの食べ方を教えながら、「お前、
ノリコは初めて食べるひつまぶしにご機嫌だった。
ノリコには彼氏がいたのだが、ノリコの恋愛論では、
それを聞いて僕は確信した。
こいつはヤルことも想定して俺に会いに来ている。
さすがバンコクで現地採用をしていただけのことはある。
恐らく、どこの国でも、
海外で働く日本人女性は例外なく狡猾だ。
昼食を終え、僕たちはボストン美術館に向かった。
そこでノリコには教養がないことが発覚した。この女には恐ろしく
葛飾北斎の作品に対して、
正確な内容は忘れたのだが、
例えば『凱風快晴』を見て
「へぇー、
とか、
平日のボストン美術館で北斎を見に来る客層は確実に平均以上の人
そのようなハイクラスの人間が集まるとピンとした緊張感が生まれ
笑いの法則は緊張と緩和だ。
ノリコの眼球は確かに北斎を見つめていた。
笑い的に解説すると、北斎というネタフリに対して、
ノリコは北斎の作品を見てはソレ言うかね?
そしてそれを波状攻撃してくるものだから僕は笑うしかない。
ノリコの発言は北斎への冒涜に等しく、
少なくとも他の客に聞かれたくなかった。
しかしノリコの表現は留まることを知らない。
"笑ってはいけない"空間で、ノリコは天然ボケを繰り返す。
「みたらしっていう言葉は今も昔も同じなんだねー」
やはりノリコの眼球は真直ぐに北斎を見ていた。
しかしノリコの発言はトンチンカンなことばかりだった。
まるでお笑い芸人の"写真で一言"とか"一本グランプリ"のレベルまで昇華していた。
僕は笑うしかなった。
僕の子供にノリコの遺伝子を相続させるのは神が許さないだろうと
一方でノリコはシンガポールから空輸されたカモを料理したくて必死だったのだろう。
美術館を出た二人は名古屋の街を散歩をして、
夕食のレストランは当日の雰囲気を確認してから決めようと思った
事前予約はしてなかった。
そして夕食の場所のリクエストを聞いたら、
僕はせっかく日本でメシを食うのだから、
前述の通り、
- 彼氏とは外食をしてもチェーンの居酒屋
- 会計は必ず割り勘。
- 食事の後は彼氏のマンションに行ってパンパン
僕は思わず言ってしまった。
「それ、完全にSEフレやん。」
実はノリコも若干はその可能性を疑っていたが、
僕はさらに畳み掛けた。
「じゃあ、中立な立場の人から第三者的な意見を聞こうか?」
そこで飲み物を頼むタイミングで、店員に聞いてみた。
ノリコと彼氏の関係を簡潔に説明し、
すると店員はこう言った。
「それ、完全にSEフレっすね。」
店員の抜群のアシストでボーイフレンドクラッシャーは強烈に炸裂
僕はまだボーイフレンドクラッシャーを学ぶ前の段階だったので、
正当なやり方は理解していなかったし、これは汎用性がない、
本来はこの程度で彼氏への攻撃はやめるべきなのだが、
「彼氏のデートコースはインテリジェンスがないだろう?
なぜなら彼氏は平均以下の人間やからね。
警察官の彼氏の階級は巡査長やろ。
要するに警察組織の最下層や。だからその男の年収は低い。
そして階級を上げる努力をしてないその男の年収は将来も上がるこ
さらに続けた。
「お前さー、こんな男と結婚するの?
そんな小さい男の子供を産むの?
そのお巡りさんが警部補に昇格するのはいつなん?
そもそも、その男に結婚の意思はあるん?
お前さー、このままやと女としてほんまに終わるで!」
さらにダメ押し。
「その男とXXXして逝くか?
逝かへんやろ、どーせ鎮虎も小さいんやろ。
そして自分が逝ったら直ぐ寝るタイプやろ。
それはな、偽物のXXXやで!
全然ノリコのこと考えてへんやん!!!」
今から思えばこのボーイフレンドクラッシャーをやり過ぎだ。
しかし、この時はノリコも彼氏に対してやや不信があった為、
たまたま上手くいき、
そして僕はクロージングに入ることにした。
これも今考えると無料の公園などでキストライ→
当時の僕はもう1ステップ必要だと判断したのだ。
僕は名古屋にマリオットホテルがあるのを知っていた。
高級ホテルには必ず雰囲気のいいバーがある。
安居酒屋を出て、俺はノリコにこう告げた。
「今からお前に本当の名古屋を見せてやる。」
そしてマリオットホテルに到着した。
やはり予想通りに雰囲気の良さそうなバーがあった。
残念ながら夜景席は満員で、
そこでいろいろ口説きにかかり、
これも今思えば悪手だ。
「俺は本当はわかっている。お前、ヌレとるやろ。
それはな、自然なことなんや。なぜなら俺は一人前の紳士やし、
君の彼氏がこんなええバーに君を連れてきたことあるか?
君は何度も名古屋でデートした知らんけど、
君がいつも彼氏と行く安居酒屋と、
でな、それを君の身体が一番よく分かっている。
実感がないなら、今すぐトイレで確かめてもきたらええ。
そして汁が出てたら、それはもう今夜は僕と一緒になったらええ。
汁が出てなかったら僕は今すぐ諦める。ささ、
そう言いながら僕はノリコの手を握った。
ノリコはごちゃごちゃ言っていたが、
「見て見ろ、こんな若いやつでこんなええとこ来てるの、俺らだけやろ。
お前の彼氏はこんなところ連れてきてくれるか?
お前らは何回デートしとるか知らんけど、それ名古屋の地べた這いずり回ってるだけやろ!
俺と繋がれば、本当の世界を見せてやる!」
そのような問答を小一時間も続けた。
僕は必死だった。そしてノリコも必至だった。
そして彼女は最終的な答えを出した。
「私と結婚してくれるなら、ホテルに行くよ。」
僕は言葉を失った。
この女と結婚したら僕はノリコという巨額債務を背負うことになる
一瞬で我に返り、これ以上は攻めても陥落しないと悟った。
バーの会計をさっさと済ませ、
エレベーターの中でキストライ。
僕もイライラしていたので、やけくそで思いっきり舌を絡ませてやった。
「んぐーー」と悶えながらノリコは僕から逃げた。
エレベーターを降りて、
僕はキスができるならもっとフィジカルな攻撃を加えたかったので
もしかするとホテルに展望台があれば、
結局、ホテルには展望台はなく、諦めようとした。
その時、先ほどのバーの店員が僕を呼び止めた。
僕はクレカをバーに忘れていたのだ。
僕は店員に例を言った。
そしてノリコにこう告げた。
「どや、これが俺や。俺には宇宙が味方をしてくれる!。
ノリコは感動していた。
やっぱりノリコはバカだった。
ノリコは僕をホテルまで見送ってくるというので、地下道?
人目のないところでノリコにCTを仕掛けた。
ノリコはあまり抵抗しなかったが、さすがにCTだけは防御した。
これで僕の攻撃カードは全部使い果たしてしまった。
ホテルまで到着し、最後に中まで連れ込もうとしたのだが、
僕はホテルで独り眠ることになった。
今更ながらのレビュー:
ACSモデルに拘ることはないとしても、
ホテルのエレベーターでDキスを仕掛けるのは良いが、その先を全く考慮しておらず、
アポのプランにロジスティクス戦略が全くないことが敗因である。
Aフェーズ、Cフェーズはどこでもできるが、
Dキス→CTは半Publicな場所が良
ちなみにシンガポールではDキスを仕掛けるなら路上が最もいい。
てか、路上ぐらいしかチャンスない。
非モテ日本人男性は「路上ではそんなことできない」というが、
スキあらばキスを仕掛けるというフィジカルな戦術は一朝一夕では身につかない。
路上でキスを仕掛けられないならどこでも無理だ。
またロジックで対象を追い詰め過ぎたのもよくない。
ロジックで相手を追い詰めると、女性としてもYESかNOかのゼロイチの選択しかなくなるが、
そうなるとYES= 彼氏/旦那 or NO=終了 となり、
どちらの結論を出されても恋愛プレーヤーとしてはdealは成立しない。
恋愛プレーヤーが戦うべきフィールドは「どちらでもない 」という曖昧関係ゾーンなのだ。
彼氏でもない、旦那でもない、友達でもない、何とも定義されない存在。
そうゆうものに僕はなりたい。
知らんけど。